関節リウマチと口腔ケア
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「関節リウマチと口腔ケア」というテーマでお話します。
- アシスタント:田中
- よろしくお願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 関節リウマチは、原因不明の自己免疫疾患の1つで、中高年の女性に多く発症する病気です。高齢者の場合は病歴が長く、症状が進行している人も多く見られます。
- アシスタント:田中
- どんな症状があるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 関節に痛みや変形が起こり、次第に関節の動かせる範囲が狭くなっていきます。はじめのうちは、手の指などの小さな関節の変形が見られ、進行すると肩やひざなどの、大きな関節もおかされることがあるんです。
- アシスタント:田中
- お口の動きにも影響があるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- あごの関節に症状が出る場合もあります。その場合は、上あごに対して下あごの骨が変形するため、噛み合わせが悪くなります。奥歯がかみ合っているのに、上の前歯と下の前歯が噛み合ないということもあるんです。
- アシスタント:田中
- 口腔ケアも大変そうですね。
- ナビゲーター:小笠
- もちろん、個人差がありますから、そこまで重症ではない人も多くいます。ただし、あごの関節に問題がなくても、手や指の関節の変形で歯ブラシを持ちにくいということも多いため、関節リウマチの人にとって、口腔ケアは難しい作業なんです。
- アシスタント:田中
- ということは、関節リウマチの人には、歯みがき介助が必要なんですね?
- ナビゲーター:小笠
- 重症の場合は必要かもしれません。でも、できる限り自分で行うべきです。関節リウマチの人にとって、口腔ケアは、口の健康を守ることはもちろん、手指やあごの関節の貴重なリハビリの機会でもあるんです。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。