口腔ケアチャンネル、ワンポイントレッスンです。
今回は「知ってるようで知らない入れ歯安定剤のデメリット」というテーマでお話しします。
入れ歯安定剤は、合わない入れ歯を安定させるために使われますが、通常、私たち歯科医師は使用を積極的にお勧めすることはありません。
でも、入れ歯安定剤を長く使うとどのようなデメリットがあるのか、知らないという人も少なくないので、今回はそこを説明しましょう。
入れ歯安定剤を使うときは付けすぎないように、という話、よく聞くと思います。これは、入れ歯を経由して、なるべく歯茎への刺激が伝わるように、という意味なんです。
歯茎と入れ歯の間に入れ歯安定剤がクッションのように挟まってしまうと、入れ歯からの刺激が歯茎に伝わりにくくなります。そのために、歯茎の筋力が衰えて、歯茎がやせ細ってしまうんです。
また、安全性には十分配慮されてはいますが、入れ歯安定剤は化学薬品を使用しているために、まれにアレルギーなどの反応を示す人もいるんです。
もちろん、期間を限定して一時的に使うぶんには入れ歯安定剤はとても便利なものです。でも、合わない入れ歯はなるべく早く調整してくださいね。