舌の清掃の仕方
- ナビゲーター:小笠
- 今回は、「舌の清掃の仕方」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- お願いします。先生、私も最近は舌の清掃をするようになったんですが、結構難しくて、ときどき、オエッってなっちゃいます(笑)
- ナビゲーター:小笠
- そうですよね。自分でやっても、そうなるんですから、人にやってあげるときには、コツが必要なんです。咀嚼や嚥下に障害のある方、唾液の分泌が減少している方は、口腔ケアの際に、保湿剤、舌クリーナー、口腔ケアウエッティーといった器具を使って舌苔を取り除いてあげましょう。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:小笠
- まずは、保湿剤で舌苔を湿らせます。乾燥した状態で清掃すると、粘膜を傷つけてしまいますからね。保湿剤を多めにつけて、10秒から20秒ほど待って、舌苔をふやけさせましょう。
- アシスタント:田中
- しっかりと潤すことが大切なんですね。
- ナビゲーター:小笠
- そして、舌クリーナーで舌の表面を軽い力でなでるように、奥から手前へ数回動かします。いきなり舌の奥に触れると、オエッとなってしまいますから、まずは舌の真ん中くらいから始めます。舌の奥を清掃するときは、利用者さんに息を吐いてもらうようにしましょう。そうすると、オエッとなりにくいですよ。
- アシスタント:田中
- 本当ですね。息をはきながらやると、大丈夫です。
- ナビゲーター:小笠
- 利用者さんがつらいようなら、無理して奥を清掃する必要はありません。さらに、舌苔が取れないからといって、決して強くこすってはいけません。
- アシスタント:田中
- 舌苔が取れなくてもいいんですか?
- ナビゲーター:小笠
- ケアのたびに、ちょっとずつ取れていけばいいんです。強くこすって、舌の粘膜を傷つけてしまうと、逆に口臭がひどくなったり、味覚障害になったりしますから、要注意ですよ。
- アシスタント:田中
- はい、気をつけます。
- ナビゲーター:小笠
- はがれた舌苔は、口腔ケアウエッティーで口の外に出します。そして、口をよくすすいだら、舌の清掃は終了です。
- アシスタント:田中
- わかりました。ありがとうございます。