口腔ケアチャンネル、ワンポイントレッスンです。今回は「口元がこわばっている人の開口歯みがき術」というテーマでお話します。
認知症の人などに多くみられるのですが、口元が強張ってしまって口を開けてくれない方がいらっしゃいます。
特に噛みしめが強いというわけではないのですが、口元がすっかり強ばってしまっていて、口腔ケアの呼びかけにも、なかなか反応してくれないというケースです。
そのような方にも、もちろん最初の声かけを怠ってはいけません。まずは「口腔ケアを始めますね」というように話しかけます。
次に、ご利用者さんの右横に立って、左腕を頭の後ろから回して、頭部を支えるような体勢を取ります。
そして、右手でご利用者さんの唇にそっと触れて、まずは口唇のマッサージを行いましょう。人差し指を唇に当てて、クルクルと回しながら唇全体をマッサージします。
口元の緊張が徐々にとけてきますから、人差し指をやさしく、口のなかに入れましょう。唇が開いたら、左手の親指と人差し指で、ご利用者さんの上下の唇を開き、右手に持った歯ブラシで素早くブラッシングします。
ブラッシングをしているうちに、徐々に歯の食いしばりも解けてきますから、素早く内側をブラッシングしましょう。