食事介助のときの注意点
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「食事介助のときの注意点」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- お願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 食べるという動作は、私たちが普段、ごく自然に行っている動作ですから、食事介助も簡単にできると思いがちです。でも、摂食・嚥下障害のある人にとっては、いくつかの注意すべきポイントがあるんです。
- アシスタント:田中
- あごが上を向いちゃうような介助は、誤嚥につながるから注意しなくちゃいけないんですよね。ほかにもあるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- そうなんです。ご利用者さんに、楽しく食事してもらおうと、食事中に話しかけたりしますよね。これは悪いことではないんですが、食べ物が口のなかにあるときや、飲み込んだ直後に話しかけてはいけません。ご利用者さんが、とっさに返事をしようとして、誤嚥してしまう可能性があるんです。
- アシスタント:田中
- 声をかけるのはいいけど、かけるタイミングに気をつけなくてはいけないんですね?
- ナビゲーター:小笠
- 食べるペースにも注意が必要です。ご利用者さんがしっかりと飲み込む前に、口もとにスプーンを運んで、次々に食べさせようとするのも危険ですよ。
- アシスタント:田中
- はい。ご利用者さんが、食べるのを急かされているように感じちゃうんですね。
- ナビゲーター:小笠
- 一口の量にも注意しましょう。多過ぎると食べきれませんよ。逆に少な過ぎてもいけません。量が少な過ぎるのも嚥下しにくい原因になるんです。そして、食後は、しばらく起き上がっていてもらいます。食後すぐに横になってしまうと、食べたものが逆流して誤嚥してしまうことがあるからです。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。