レビー小体型認知症の人の口腔ケア
- 歯科衛生士:二島
- 先生、アルツハイマー型認知症は、どちらかというと女性に多く見られる認知症ですが、レビ−小体型認知症は男性に非常に多く見られる認知症なんですね。
- 歯科医師:土持
- アルツハイマー型認知症が物忘れなど、記憶に関連する問題が多く発生するのに対して、レビ小体型認知症は、幻覚や錯覚といった症状がよく見られます。「部屋のなかに虫がいる」とか、人が複数に見えるというものです。
- 歯科衛生士:二島
- こういった症状も、まったく現れなくなったり、ひどくなったりと変動が激しいですよね。だから口腔ケアのときは、症状を見ながらケアを行ったり、お休みにしたりしています。
- 歯科医師:土持
- さらに、パーキンソン病のような体の震えや、転倒、筋肉のこわばりなどの症状が現れることもあります。さらに、レビー小体型認知症の人は、嚥下障害にもなりやすいので、口腔機能訓練をしっかりしてあげてください。
- 歯科衛生士:二島
- 体の震えに関しては、何かモノを持たせると震えが止まることもよくあります。手の震えがあっても、歯ブラシを持つと震えが収まって、歯みがきができることもありますから、試してみてください。
- 歯科医師:土持
- このように、レビー小体型認知症の人の場合は、口腔のケアに加えて、全身のリハビリも積極的に行うと、症状の進行を予防できる場合がありますよ。
- 歯科衛生士:二島
- よくわかりました。ありがとうございました。