もしかして誤嚥? 食事介助時の観察ポイント
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「もしかして誤嚥? 食事介助時の観察ポイント」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- 先生、誤嚥のサインは「のどがゴロゴロいう」のと、「透明な鼻水が出る」の2つでしたよね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。その2つは誤嚥のサインの代表的なものです。でも、誤嚥の危険信号はほかにもあるんです。今回は、何気なく見過ごしてしまいがちなものをいくつか紹介しましょう。
- アシスタント:田中
- お願いします。
- ナビゲーター:小笠
- まずは「食べこぼしが増えた」です。口をしっかり閉じられなくなると、口から食べ物を残すようになります。そして、口をしっかり閉じられなくなると、「よだれをこぼす」ようにもなります。
- アシスタント:田中
- 口をしっかり閉じられないと、当然、飲み込むのも難しくなるんですね。
- ナビゲーター:小笠
- そうです。さらに「なかなか飲み込まない」、「食事に時間がかかるようになった」というのも誤嚥の危険信号です。舌の動きに問題があったり、のどの筋肉が衰えたりすると、なかなか飲み込むことができなくなり、食事の時間も長くなります。
- アシスタント:田中
- たしかに! 食事に時間がかかる人っていますよね。こんなときはゆっくり食べてもらうのがいいんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 急いで食べてもらう必要はありませんが、あまり時間がかかり過ぎると食事をするのに疲れてしまいます。こんなときには誤嚥してしまう可能性も高くなりますから、40分以上食事しているようなら、一度中断してもらいましょう。食事の量を見直して、数回にわけて食べてもらうようにするといいかもしれません。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:小笠
- ほかには、「大好物を食べなくなった」というのも危険信号ですね。うまく飲み込めなくなったりすると、それまで大好物だったものでも、食べないようになるんです。このような様子が見られるときは、誤嚥の可能性がありますから、歯科医師に一度相談してみてください。
- アシスタント:田中
- わかりました。ありがとうございました。