感染症に注意
- アシスタント:田中
- 先生、口腔ケアを受ける方のなかには、体調を崩していたり、病気だったりという方がいると思いますけど、そんなときは特別な対策が必要なんでしょうか。
- ナビゲーター:小笠
- 口腔ケアのときには、基本的な対策は常に行っています。それを怠らなければあまり神経質になる必要はありません。でも、気をつけなくてはいけない病気もありますから、代表的なものをいくつか説明しましょう。今回は、「感染症に注意」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- お願いします。先生、そもそも感染症って何ですか?
- ナビゲーター:小笠
- 感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体が体に侵入して起こす病気のことです。高齢者は多くの病気を抱えていますが、感染症を患ってウイルスなどを持っている方もいますから、口腔ケアのときは注意が必要なんです。
- アシスタント:田中
- 注意すべき感染症で、代表的なのはどんなものですか?
- ナビゲーター:小笠
- インフルエンザや結核、B型・C型肝炎、HIV、ノロウイルスなどが代表的なものです。
- アシスタント:田中
- どれも、人から人に感染するんですね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。ただし、それぞれ感染経路が異なるんです。
インフルエンザの場合は、セキやくしゃみなどに含まれるウイルスが相手の口や目、鼻の粘膜にくっついて感染する、飛まつ感染です。
結核は、セキやくしゃみに含まれるウイルスを呼吸で吸い込むこことで感染する空気感染です。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:小笠
- B型・C型肝炎は血液や体液が相手の傷口などから侵入して感染する接触感染です。HIVも同じですね。
そして、ノロウイルスの感染経路は、飛沫・空気・接触、すべての経路で感染します。
- アシスタント:田中
- こうして聞くと、とっても怖いですね。
- ナビゲーター:小笠
- でも、過剰に怖がる必要はありません。通常の感染予防を行っていれば、感染することはありません。
ただし、ケアを受けるご利用者さんは高齢で免疫力が落ちているため、万が一にも介護する側を介して別のご利用者さんにうつすことがあってはいけません。
- アシスタント:田中
- 自分はもちろん、ほかのご利用者さんのためにも感染症には注意が必要なんですね。
- ナビゲーター:小笠
- そうです。
- アシスタント:田中
- わかりました。ありがとうございます。