摂食・嚥下の先行期ってなに?
- ナビゲーター:小笠
- 田中さん、この前教えてくれたおいしいパン屋さん、焼き立てだったんで買ってきちゃいました。
- アシスタント:田中
- それ本当においしいんですよ。
- ナビゲーター:小笠
- おいしそうですよね。目の前にあると口の中にじゅわーっと唾液があふれてきます。
- アシスタント:田中
- そうですよね。
- ナビゲーター:小笠
- 田中さん、なんで唾液が出るかわかりますか?実はこれが摂食・嚥下機能の第一段階なんですよ。
- アシスタント:田中
- えっ、そうなんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「摂食・嚥下の先行期ってなに?」というテーマでお話しましょう。
食べ物を見てから飲み込むまでの一連の動作を摂食・嚥下の5期といいます。5つあるうちの最初の動作が今回説明する先行期なんです。
- アシスタント:田中
- どんな動作が当てはまるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- さっきの田中さんのリアクションがまさに先行期の動作なんですよ。パンを見てどう思いましたか?
- アシスタント:田中
- 評判のパン屋のパンだと思いました。
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。そうして食べ物を認識するんです。唾液が出てくるのも体が食べるための準備をしているからです。さらに、どうやって食べるか考えてみましたか?
- アシスタント:田中
- そこまでは考えてませんでした。でも、そのパンはそのまま食べても十分おいしいですよ。
- ナビゲーター:小笠
- そのように、食べ方を決めて、実際に口に入れるまでが先行期なんです。
- アシスタント:田中
- いつも自然に考えてますけど、食べる前にもいろいろな段階を踏んでいるんですね。
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。先行期では食べ物を認識して、食べ方や食べる量、食べるスピードなどを決定して、実際に口に入れるまでの動作を行うんです。
- アシスタント:田中
- わかりました。ありがとうございました。