口が過敏な人の歯みがきは臼歯からスタート
- アシスタント:田中
- 先生、口腔ケアのときに口を開けてくれるんだけど、歯みがきを始めると、とたんに嫌がられてしまう、ということがあるって聞きます。
- ナビゲーター:土持
- そうですね。そんなときは、歯みがきの順番をちょっと変えるといいかもしれません。今回は「口が過敏な人の歯みがきは臼歯からスタート」というテーマでお話ししましょう。口のなかは、全身のなかでも特に敏感なところの1つです。触れられたことを感じる「触点」や、痛みを感じる「痛点」というものが、たくさん存在するんです。
- アシスタント:田中
- だから、口腔ケアのときに、ご利用者さんが触れられるのを嫌がったり、痛がったりすることがあるのも、自然なことなんですね。
- ナビゲーター:土持
- そうですね。そのような思いをさせないように、口腔ケアにはさまざまなコツがあるんですね。口を開けてくれるけど、歯みがきを始めると、とたんに嫌がってしまうというご利用者さんの場合、歯みがきをスタートする部分を変えてみると、改善するかもしれません。
- アシスタント:田中
- どのように変えるんですか?
- ナビゲーター:土持
- 口のなかの触点や痛点は、前歯の周辺により多く存在するんです。だから、前歯の周辺から歯みがきを始めようとすると、嫌がられてしまうことがあるかもしれません。特に口腔ケアに慣れていなくて、口のなかが過敏になっている人には、その傾向が強くなります。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:土持
- そんなときは、前歯ではなく、臼歯の周辺から歯みがきを始めてみてください。この部分は前歯周辺に比べて触点や痛点が少ないんです。ただし、いきなり奥歯に歯ブラシを入れると、嘔吐反射を引き起こすこともあるので、犬歯のとなりの前よりの臼歯がいいと思います。
- アシスタント:田中
- 一口にお口のなか、と言っても、場所によって感覚は微妙に違うんですね。
- ナビゲーター:土持
- そうですね。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。