入れ歯の汚れ方でわかる口腔機能の問題点
- アシスタント:田中
- 先生、入れ歯の汚れがひどくなってきたというのって、口のどこかに異常があるサインなんでしょうか?
- ナビゲーター:土持
- そうですね。汚れがひどい、というだけで断定するのは難しいですけど、汚れ方から問題点を予想することはできそうですね。じゃあ今回は「入れ歯の汚れ方でわかる口腔機能の問題点」というテーマでお話ししましょう。入れ歯の汚れがひどくなってきたな、と思うときは、まず、どの部分の汚れがひどいか? を確認してください。
- アシスタント:田中
- はい。汚れの場所によって、することが違うんですか?
- ナビゲーター:土持
- そうなんです。粘膜と接している部分の汚れがひどいときは、入れ歯の調整が必要なサインです。入れ歯と口の間にすき間ができているために、そこに汚れが溜まっているんです。
- アシスタント:田中
- この調整は訪問歯科診療でも行ってくれるんですか?
- ナビゲーター:土持
- できますよ。入れ歯の裏打ち調整というものです。だいたいは、その日のうちにできますよ。
- アシスタント:田中
- はい。じゃあ、入れ歯が粘膜と接している部分ではなく、歯と唇、歯とほほの間が汚れているときは、別の対応になるんですか?
- ナビゲーター:土持
- そうです。入れ歯のこちら側の汚れがひどいときは、ほほや唇、舌の動きが衰えてきているサインです。咀嚼・嚥下の動きがスムーズにできないため、食べかすとして入れ歯に付いてしまうんですね。
- アシスタント:田中
- そんな人には、入れ歯の調整ではなく、口腔機能訓練を行うんですね?
- ナビゲーター:土持
- そうです。すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、目安として覚えておくといいですよ。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございます。