体位変換の安全で確実なやり方
- アシスタント:田中
- 先生、寝たきりの人の痰を出すやすくするのに効果的な体位変換ですけど、一人でやるのには、相当な力が必要ですよね?
- ナビゲーター:土持
- そうでもありませんよ。ちゃんと手順通りに行えば、一人でもできます。じゃあ今回は「体位変換の安全で確実なやり方」というテーマでお話しましょう。口腔ケアのときと同じく、体位変換を行うときも、まずは声がけをします。「体の向きを横にしますね」というように、声をかけましょう。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:土持
- そして、最初に頭を横に向けます。両腕は胸の上で組んでもらいます。足は片足ずつ曲げましょう。一方の手をひざの下に、もう一方の手を足の裏に当てて動かします。かかとをなるべくお尻に近づけましょう。これで体位変換の準備完了です。
- アシスタント:田中
- 腕を組んでもらい、足を曲げてもらうんですね?
- ナビゲーター:土持
- そうです。このような体勢を取ってもらえば、スムーズに体位変換ができるんです。介助者は、ご利用者さんのおへその辺りに、自分のおへをが来る辺りに立ちます。自分の体勢を安定させるため、両足は肩幅より少し広く開いて立ちましょう。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:土持
- そして、ご利用者さんのひざの裏側と肩甲骨の辺りに手を置きます。その体勢で最初にひざを倒し、次に肩を起こします。頭が安定するように、枕の位置を調整し、上の足を軽く前に出して姿勢を安定させます。これで、体位変換完了です。
- アシスタント:田中
- これなら、一人でもちゃんとできそうです。
- ナビゲーター:土持
- 痰が絡んだときはもちろん、寝たきりの人の床ずれの防止としても体位変換は効果的です。安全で着実にできる方法を、ぜひ覚えておいてください。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。