摂食・嚥下障害のサインは全身チェックで
- アシスタント:田中
- 先生、摂食・嚥下障害は、反復唾液嚥下テストなどで、ある程度の判断がつけられるんですよね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。
- アシスタント:田中
- でも、施設などで複数のご利用者さんをお世話している場合などは、全員にテストをするのって大変ですよね? 摂食・嚥下障害があるかもしれない、という人を見分ける方法ってないんでしょうか?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。摂食・嚥下障害のある人によく見られるサインというのは、ありますね。
じゃあ、今回は「摂食・嚥下障害のサインは全身チェックで」というテーマでお話ししましょう。
摂食・嚥下障害の人によく見られる全身のサインは、いくつかあります。一番わかりやすいのが、やせていて猫背になっているというものです。摂食・嚥下に障害があると、食べる量も少なくなってしまいますから、当然のことですが、なかでも猫背の人は、のど仏を持ち上げる筋肉が突っ張った状態になっているので、嚥下しにくくなっているんです。のど仏の位置もほかの人に比べて下がっていることが多いですね。
- アシスタント:田中
- のど仏の位置が、上がっているとか下がっているとかって、どうやって判断するんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 下あごとのど仏の間隔で判断するんです。下あごとのど仏の間隔は通常は指1本程度しかありません。指は3本分とか4本分といった間隔がある場合は、のど仏の位置が下がっているということになります。でも、こういったサインが必ずしも摂食・嚥下障害に結びつくわけではありませんよ。あくまでも1つの目安として考えてください。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。