今回は「入れ歯を外したあとの粘膜のチェック方法」というテーマでお話しします。
口腔内観察は、実際に歯みがきなどのケアを始める前に行う大切な確認事項です。口腔内観察をするときは、まずは入れ歯を外しますが、入れ歯を外したあとに、入れ歯と接していた粘膜の状態もしっかりとチェックしましょう。普段は入れ歯で隠れてしまっている部分ですからね。
入れ歯と接している粘膜は、いろいろなダメージを受けやすいんです。よくあるのが、合わない入れ歯が粘膜を刺激することでできる口内炎です。痛くてつらい口内炎も、入れ歯を調整すれば解消することが多いので、見落とさないようにしましょう。
合わない入れ歯を長く使っていると、粘膜と入れ歯の隙間に汚れが溜まってしまい、粘膜がカンジタ症になっていることがあります。粘膜に白い小さなブツブツが着いているようなら、それはカンジタである可能性が高いです。口腔ケアの見直しが必要ですよ。
また、入れ歯を外したあとの粘膜に、歯垢などの汚れではなく食事のときの食べかすが着いているようなら、それは入れ歯が合っていないことを意味します。入れ歯としっかりくっついているはずの粘膜に食べかすが侵入してしまっているというわけです。
このように、入れ歯を外したあとの粘膜にはいろいろなことが起こっている可能性があります。しっかりチェックしてみてくださいね。