口腔ケアチャンネルです。今回「アルツハイマー型認知症の人の口腔ケア」というテーマでお話しします。
認知症は、主にアルツハイマー型認知症、脳血管型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症の4つに分類されます。なかでも全体の60%を占めるのが、アルツハイマー型認知症です。次に多い脳血管型認知症が全体の20%ですから、アルツハイマー型認知症の割合は、とても大きいんです。
アルツハイマー型認知症の症状の特徴は、「忘れたことを忘れてしまう」というものです。だから、覚えていたはずのこと、約束したことなどを忘れていて、そのことを「忘れていますよ」と指摘しても、気づかないことが多いのです。
場合によっては、前日まで大人しくケアを受けてくれたのに、翌日になると、介助者のことも忘れて、警戒心をあらわにされることもあります。
そんなときは、昔話をしてあげるといいですよ。以前聞いていたご利用者さんの現役時代の職業などを話題にするんです。認知症の人は、最近の記憶は苦手でも昔のことはよく覚えている、ということが多いんです。そんな話をしていると、ご利用者さんも、警戒心をといてくれますよ。