経管栄養中の口腔ケア
- ナビゲーター:小笠
- 今回は、「経管栄養中の口腔ケア」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- 経管栄養って、何ですか?
- ナビゲーター:小笠
- 嚥下障害や意識障害、または口や食道などに異常はあって、口から物を食べることができない場合に行われる、栄養や水分の補給方法です。
- アシスタント:田中
- どのように行われるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 鼻や胃や腸にチューブを通して、直接流動食を送り込みます。それぞれ、経鼻胃管、胃ろう、腸ろうと呼ばれます。
- アシスタント:田中
- 口から食べていないのに、口腔ケアは必要なんですか?
- ナビゲーター:小笠
- 必要なんです。口を使って食べていないんだから、汚れないかというと、そんなことはないんです。経管栄養の方のほうが、口の中がより汚れやすいと言えます。
- アシスタント:田中
- なぜですか?
- ナビゲーター:小笠
- 経管栄養の場合、食べ物を噛んだり、飲み込んだりすることがなくなるため、唾液の分泌が減少して、口の中を洗浄する力が弱まってしまうからです。そうなると、口の中の細菌がどんどん増えて、口臭もひどくなってしまいます。
- アシスタント:田中
- 経管栄養の方こそ、しっかりした口腔ケアが必要なんですね!
- ナビゲーター:小笠
- そうなんです。ただし、経管栄養の方の口腔ケアには、それなりの注意が必要です。
- アシスタント:田中
- どのような点ですか?
- ナビゲーター:小笠
- 口腔ケアの際に栄養チューブが抜けないように、事前にテープなどでチューブを固定しましょう。また、誤嚥を防ぐために座位の場合は前かがみで、寝たきりの場合は横向きで口腔ケアを行うようにします。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。