誤嚥予防の姿勢はZラインで確保する
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「誤嚥予防の姿勢はZラインで確保する」というテーマでお話します。
- アシスタント:田中
- よろしくお願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 寝たきりの人でも、口腔ケアや食事の際には、上体を起こして行うことが多いと思います。ケアや食事を始める前に大切なのが、安定した姿勢の確保です。これがしっかりしていないと、ケアや食事の最中に姿勢が崩れてしまい、誤嚥の原因になるんです。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:小笠
- 今回は安定した姿勢を確保するコツとして、Zラインというものを説明しましょう。上体を90度近くまで起こしきることが難しい人でも、このZラインで姿勢の確保ができていれば、誤嚥の心配は少なくなるんです。
- アシスタント:田中
- どうやって行うんですか?
- ナビゲーター:小笠
- まずは、ベッドを起こすときの腰の位置に注目します。介護用のベッドでは、背もたれの部分が起き上がって、背上げをすることができます。このとき、起き上がる角の部分にご利用者さんの腰が位置するようにします。ご利用者さんの身長や寝ているときの姿勢によっては、背もたれ部分に腰が位置していて、ケア中に滑り落ちてくることがあるんです。
- アシスタント:田中
- はい。腰の部分には、クッションなどを当てて安定させると、より安定しますよね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。今度は頭の位置に注目します。上体を起こす角度は、30度あれば十分ですが、頭が上を向いたままでは誤嚥してしまいます。口角から耳を結ぶラインが床と平行になるように頭を起こすのがポイントです。この角度になるように、クッションなどを使って調節しましょう。こうすれば、ケア中も食事中も、誤嚥の心配が少なくなりますよ。
- アシスタント:田中
- 口角から耳を結ぶラインと、背中のライン、そしてベッドの座面の延長線上のラインでZラインが完成するんですね!
- ナビゲーター:小笠
- その通り!
- アシスタント:田中
- はい。わかりました。ありがとうございます。