ご利用者さんの平熱を知っていますか?
- ナビゲーター:小笠
- 今回は「ご利用者さんの平熱を知っていますか?」というテーマでお話します。
- アシスタント:田中
- よろしくお願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 口腔ケアを始める前には、ご利用者さんの口のなかの状態はもちろん、全身の体調をチェックする必要があります。体温の確認は定期的に行っていると思いますが、1人1人の平熱を知っている人は少ないかもしれません。
- アシスタント:田中
- ご家族の場合は平熱を把握できていても、たくさんのご利用者さんのお世話をしている施設のスタッフの方などは、把握しきれていないかもしれませんよね。
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。一般的には平熱を意識せずに、36度台なら問題なしで、37度だと微熱があると判断することが多いと思います。でも、高齢者では平熱が35度台という人も少なくないんです。そんな人にとっては、36度台の体温は、立派な微熱状態です。
- アシスタント:田中
- 平熱から1度も高いんですもんね。
- ナビゲーター:小笠
- そうです。だから、平熱よりも0.5度から1度体温が高いときは、なにかに感染していると考えてください。
- アシスタント:田中
- はい。
- ナビゲーター:小笠
- ただし、寝たきりの人などの場は、布団や毛布で体を包んでいることが多いので、体に熱がこもっていることが多いんです。その影響で体温が高く測定されることもあります。
- アシスタント:田中
- そんなときはどうすればいいんですか?
- ナビゲーター:小笠
- ご利用者さんの背中に手を入れてみてください。背中が軽く汗ばんでいるようなら、体に熱がこもっている可能性が高いです。そんなときは、布団や毛布を外して熱を逃がしてあげるといいですよ。それでも体温が高いようなら、そのときは無理に口腔ケアや口腔機能訓練を行わず、主治医の先生に診療してもらいましょう。
- アシスタント:田中
- はい、よくわかりました。ありがとうございました。