高齢者の口臭
- ナビゲーター:小笠
- 今回は、「高齢者の口臭」というテーマでお話しします。
- アシスタント:田中
- よろしくお願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 今回は、皆さん気にしているのに、なんとなく踏み込めない話題である、口臭についてお話しします。
- アシスタント:田中
- 高齢者の方だけでなく、多くの人が気にしていることですよね~。
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。でも、高齢者のご家族や介護職の方にとっては、とりわけ深刻な問題であることが多いんです。まずは、口臭のしくみを説明しましょう。
- アシスタント:田中
- お願いします。
- ナビゲーター:小笠
- 口臭の原因の多くは、口の中の細菌が食べかすなどを分解するときに発生するにおいです。歯周病やむし歯による出血や化膿がある場合は、さらに悪臭がひどくなります。
- アシスタント:田中
- 口臭にも、いろいろな種類があるんですか?
- ナビゲーター:小笠
- はい。簡単に説明しましょう。口臭がある、という人でも、いつもあるという人と、ときどきあるという人がいます。朝起きたときや緊張したときに口臭を感じるという人は、生理的口臭といって、誰にでも起こる口臭です。
- アシスタント:田中
- これは、気にしなくていいんですか?
- ナビゲーター:小笠
- はい。睡眠や緊張で、一時的に唾液の分泌量が減って、口の中の細菌が増えてしまったために発生する口臭ですから、お茶を飲んだり、うがいをしたり、唾液を出したりすることで解消できます。
- アシスタント:田中
- 口臭がいつもある、という場合はどうなんでしょう?
- ナビゲーター:小笠
- いつもあるという人でも、本人しか気づかないものは、心因性口臭といって、先ほどの生理的口臭を必要以上に気にしすぎている、というタイプです。心配な方は歯科医師に口臭の検査をしてもらうといいですよ。問題は、他人が顔をしかめるほどのもので、これは病的口臭といいます。唾液の分泌が少なくなったり、むし歯や歯周病といった口のトラブルや、胃潰瘍、慢性気管支炎、糖尿病といった病気が原因で発生する口臭です。このタイプの口臭は、なんらかのケアや治療が必要です。
- アシスタント:田中
- 高齢者の方の口臭は、どのタイプが多いんですか?
- ナビゲーター:小笠
- やはり、老化によって唾液の分泌量が減少しますから、病的口臭である場合が多いんです。さらに、口腔ケアをしっかり行っていないと、口の中の細菌が増殖して口臭を悪化させることがよくあります。
- アシスタント:田中
- 口臭がきっかけで、こんな深刻なことになるんですね。
- ナビゲーター:小笠
- でも、口腔ケアをしっかりやれば、口臭は抑えられます。
- アシスタント:田中
- よくわかりました。ありがとうございました。