食前歯磨きという方法
- アシスタント:田中
- あー、おいしかった。
先生、みかんごちそうさまでした。
- ナビゲーター:土持
- どういたしまして。あ、田中さん、すぐに歯みがきしちゃ、いけませんよ。
- アシスタント:田中
- なぜですか?
- ナビゲーター:土持
- 食後すぐの口のなかは酸性になっているので、すぐに歯磨きをしてしまうと、歯を傷つけてしまうことがあるんです。そんなことがあって、歯磨きは食後15分〜30分程度たってから、と言われるようになったんですよ。じゃあ、今回は「食前歯磨きという方法」というテーマでお話します。
食後の歯みがきは、15分〜30分たってから、が基本ですが、施設など、複数のご利用者さんがいらしゃるときは、食べ終わる時間も違うので、難しいですね。また、経管栄養の人などは食後の逆流を防ぐために、さらに時間を空ける必要があったりします。このように、食後の歯磨きのタイミングは、とても難しいんです。
- アシスタント:田中
- 歯磨きのタイミングに悩んでいる間に、次の食事が始まってしまったり、なんてことがあるかもしれませんね(笑)。
- ナビゲーター:土持
- そうなんです。だからいっそのこと、歯磨きは食事の前にやりましょう、というわけなんです。口のなかの細菌数は、食後が一番少なく、食前が一番多い、というデータも存在するようです。
- アシスタント:田中
- この辺はまだ研究を進めていく余地もありそうですが、食事の前に歯磨きをすることで、意識がしっかり覚醒すれば、食事中の誤嚥も予防できるし、消化の促進にもなるはずです。
- ナビゲーター:土持
- 食後の歯磨きのタイミングで悩んでいる場合は、食前歯磨きという方法も検討してみるとよいですよ。
- アシスタント:田中
- はい、ありがとうございました。