口を開けてくれない認知症の人の開口術
- ナビゲーター：土持
- 今回は「口を開けてくれない認知症の人の開口術」というテーマでお話します。
- アシスタント：田中
- お願いします。
- ナビゲーター：土持
- 訪問歯科診療も口腔ケアも、ご利用者さんが口を開けてくれないことには治療やケアを始めることができません。なかには、なかなか口を開けてくれない方がいらっしゃるんです。
- アシスタント：田中
- そんなときはどうするんですか？
- ナビゲーター：土持
- 口を開けてくれない原因によって、対処法は違ってくるんです。例えば、口を開けることができるのに、口を開けてくれない人がいらっしゃいます。認知症の人などによく見られるケースです。
- アシスタント：田中
- 認知症の人に口を開けてもらうには、どうすればいいんですか？。
- ナビゲーター：土持
- 方法はいくつかあります。まずは認知症の人に、口腔ケアをしましょうねーと、しっかり伝えるという方法です。例えば、手鏡に口元を映して、そこを見てもらいます。こうすることによって、口元に意識が向いて「口腔ケアをするんだな」と理解してもらえるんです。
- アシスタント：田中
- 言葉だけでなくて、視覚からも伝えるんですね？ じゃあ、歯ブラシを持ち上げて、歯磨きのジェスチャーをしたりしてもいいですよね？
- ナビゲーター：土持
- そうですね。それも効果的だと思いますよ。でも、口腔ケアがあまり好きでない人は、こうした方法は有効ではないかもしれません。
- アシスタント：田中
- そんな人にはそうするんですか？
- ナビゲーター：土持
- そんな人には、その日使用する、甘い香りのする保湿剤などを鼻に近づけて、そのにおいを感じてもらうんです。すると、おやつや食事の時間かな？と思ってもらえて、口が開きやすくなるはずです。もちろん、どの方法でも、無理にこじ開けたりしては絶対にいけませんよ。
- アシスタント：田中
- はい、ありがとうございました。
