誤嚥しやすい、のどに詰まりやすい食べ物
- アシスタント:田中
- 先生、おもちって、高齢者の大好物の1つだと思うんですけど、一方で窒息事故なども多い、要注意の食べ物でもあるんですよね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。摂食・嚥下障害がない人でも、高齢になると歯が弱ってきたりしますから、食べ物の選択には配慮が必要になりますよね。じゃあ、今回は「誤嚥しやすい、のどに詰まりやすい食べ物」というテーマでお話ししましょう。
高齢になると、唾液の量が減って、口のなかが乾燥する人が多くなります。そのため、摂食・嚥下に特別な障害がない人でも、食べにくい、飲み込みにくい食べ物が出てきます。誤嚥しやすい、のどに詰まりやすい食べ物には特に注意が必要です。
- アシスタント:田中
- その代表がおもちなんですね。
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。おもちは、粘り気の強い食べ物の代表ですね。のどに詰まってしまわないように、注意しましょう。また、おもちは一口で食べてしまいがちで、その点も窒息事故の危険を高めていることになります。一口で食べてしまいがちな食べ物としては、ほかにお寿司やさしみなどがあります。イカやタコなど、かみ切りにくいものは特に注意しましょう。
- アシスタント:田中
- 粘り気の強いもの、一口で食べてしまいがちなものには、注意が必要なんですね。
- ナビゲーター:小笠
- ほかにもありますよ。クッキーやカステラなど、水分が少なくパサパサしたものは、口のなかで塊にまとめにくく、飲み込みにくいので、注意が必要ですね。クッキーやピーナッツなどは、細かくなって気管に入ってしまうこともあります。
意外なものとしては、高齢者にも人気の酢の物です。酢がきつ過ぎるとむせてしまうことがあります。めん類も、勢いよくすすったときに誤嚥してしまうことがありますね。短く切って食べるなど、工夫しましょう。あと、ノリなどの海藻は口のなかに張り付いてしまうことがあるので、注意が必要です。
- アシスタント:田中
- わかりました。ありがとうございました。