話ができない失語症って？

口腔ケアチャンネルです。今回は「話ができない失語症って？」というテーマでお話しします。

訪問歯科診療でおじゃまするご利用者さんのなかには、脳血管の病気の後遺症で言葉に障害を持つ人もいらっしゃいます。言語障害には、さまざまな種類がありますが、今回は失語症について説明しましょう。

脳の病気などによって、大脳の言語中枢に障害を来した結果、言語に障害が生じるのが失語症です。

脳のどの部分にダメージを受けたかによって、会話の理解はできるけど話すことがぎこちなくなる、話すことは流ちょうにできるが、会話をなかなか理解できない、そして、どちらもできないというタイプにわかれます。

一般に失語症の人は会話だけでなく、書くことも苦手なことが多いので、「うまく会話ができないなら、書いてもらおう」というのは逆効果になります。

また、質問に対して否定したいときでも、「はい」と答えてしまうケースが多いので、「はい」だけで意思をはかることも控えましょう。

失語症の人に対しては、周囲がイライラせずに、意思表示のフォローをしてあげながら、コミュニケーションを図ることが大切です。