今回は「パーキンソン病の人の介助みがき」というテーマでお話しします。
パーキンソン病は、脳の神経細胞が減少することで、体の動きにさまざまな症状が出る病気です。
振戦(しんせん)と呼ばれる手足の震えや、固縮(こしゅく)と呼ばれる手足の強ばり、動きが乏しくなる無動(むどう)の3つが主な症状です。
ケアのときは、特に手足の震えに配慮が必要です。自分で歯みがきができる人には、当然、自分でやってもらいますが、みがいている最中に震えが起こることもあります。
このように肩とひじに手を当てて支えてあげると、ふいの震えにも対応できますよ。
症状の進んだ人には、介助みがきをしてあげる必要があります。震えが起こっているときに介助みがきをするのは難しいですが、震えには一定のリズムがあることが多いので、そのリズムに合わせる感覚でみがいてあげると、うまくできますよ。
もちろん、症状がひどいときは無理にケアをする必要はありません。薬の効果で症状が出ない時間帯などもありますから、ケアのタイミングを工夫してみるのみいいでしょう。