口腔ケアを嫌がって暴れるときの対処法
- アシスタント:田中
- 先生、口腔ケアチャンネルの視聴者の方からの質問です。
今回は、「口腔ケアをいやがって暴れる人がいます。押さえつけてでも行った方がいいのでしょうか?」というものです。
- ナビゲーター:小笠
- なるほど、介護の現場では聞く話ですよね。対応されている方は、いろいろ悩んでいるでしょうね。じゃあ、今回は「口腔ケアを嫌がって暴れるときの対処法」というテーマでお話ししましょう。
認知症など、意思疎通が困難な方の場合、口腔ケアを嫌がって暴れてしまうことがあります。このような場合は、押さえつけるなどして、無理に行ってはいけません。
- アシスタント:田中
- 無理強いは禁物なんですね?
- ナビゲーター:小笠
- 仮に、そのときはなんとかケアを行えたとしても、その方は決して口腔ケアを好きにはなりませんからね。
- アシスタント:田中
- はい。でも、ずっと拒絶され続けると、いつまでたっても口腔ケアができませんよね?
- ナビゲーター:小笠
- そうですね。そんなときは、その方が嫌がる理由を探ってみるのがいいと思います。
例えば、いきなり口に触られるのが嫌で、口腔ケアを拒否している方がいます。そんな方に対しては、まずは手に触れるなどして、触られることに慣れてもらうのがいいと思います。
- アシスタント:田中
- いきなり口に触れるんではなく、手などに触れるんですね?
- ナビゲーター:小笠
- いきなり口腔ケアをしようとするのではなく、最初は手のマッサージだけで終わります。次の日には肩のマッサージをしてあげて、3日目に初めて口もとに触れてみる、というように徐々にスキンシップになれてもらうんです。
- アシスタント:田中
- たしかに、いきなり口に触れられると、驚く方もいそうですもんね。
- ナビゲーター:小笠
- または、自分がケアされているところを、人に見られるのが嫌だ、という方もいるでしょう。そんなときは、仕切りを使うなどして、ほかの人に見えないようにしてあげると、口腔ケアをスムーズに受けてくれることがあります。
- アシスタント:田中
- 口腔ケアを嫌がる方には、遠回りを厭わずに、段階を踏んで受け入れてもらうようにするのがポイントなんですね。よくわかりました。ありがとうございました。