反復唾液嚥下テストをクリアできなかった場合に行われる
摂食嚥下機能をチェックする方法としてよく知られているのが反復唾液嚥下テストです。
そのテストでは30秒間に連続して何回、唾液を飲み込むことができるかを測定します。
30秒間に3回嚥下できなかった場合は、摂食嚥下機能に問題があると考えられます。
しかし、その段階ですぐに摂食嚥下障害と判定され、介護食に切り替えられるというわけではありません。
摂食嚥下障害の判定は何段階かに分けて、慎重に行われます。
例えば、反復唾液嚥下テストで30秒間に1回または2回しか唾液を嚥下できなかった人には、その後に改訂水飲みテストを行います。
少量の水を飲み込んでもらうテスト
改訂水飲みテストの実施法を説明しましょう。
テストの実施にはシリンジが必要です。100円ショップなどで購入できます。
そのシリンジを使って3mlの水を口腔内に入れます。口腔底と言われる、下の前歯の歯ぐきと舌の付け根の間辺りに注ぎましょう。
この水を飲み込んでもらいます。
スムーズに飲み込むことができたら、直後に空嚥下を2回してもらいます。
このとき、のど仏に指を添えてしっかりと嚥下されていることを確認しましょう。
改訂水飲みテストは次のように評価します。
30秒間で2回、空嚥下できたら5点。
30秒間で2回、空嚥下できなかったら4点。
水を飲み込むときにむせたり、湿性嗄声があるようなら3点。
むせや湿性嗄声だけでなく、呼吸変化もあるなら2点。
水を飲み込むことができなかったら1点。
3点以下の人は、誤嚥している可能性が高いと考えます。
このテストは誤嚥のリスクもありますから、歯科医師などの立ち会いのもとで行ってくださいね。