筋肉の強ばりが誤嚥の原因?

高齢になってくると嚥下がスムーズにできずに、誤嚥をしてしまいがちです。

誤嚥してしまうのには、さまざまな原因がありますが、実は筋肉の強ばりもその1つなのです。
上体の筋肉が強ばってしまうと、嚥下の動作がスムーズに行えずに誤嚥しやすくなってしまいます。

上体の筋肉のなかでも特に強ばりがちなのが、肩甲骨の周辺です。
ですから、肩甲骨の筋肉をマッサージすると、嚥下もスムーズにできるようになって、誤嚥も予防できますよ。

ご利用者さんの肩甲骨周りをほぐす

ご利用者さんの肩甲骨の筋肉をほぐすときのやり方を説明しましょう。

まずは、ご利用者さんに姿勢が安定する体勢で、しっかりと座ってもらいましょう。背もたれのない椅子がマッサージしやすいですね。

ご利用者さんの背後に立ち、手のひら全体でご利用者さんの肩甲骨を覆うようにします。
そして、手のひらを内側から外側に動かしてマッサージを行います。

マッサージというと、指圧のように指で押すのをイメージする方も多いかもしれません。
でも、強ばりが強いときに指で押したりすると、揉み返しがきてしまいます。
最初のうちは手のひら全体でマッサージしてあげるのがいいですね。

肩甲骨の筋肉は放射線状に走っています。
マッサージするときは、この筋肉にそって動かすのがポイントですよ。

3分から5分くらいを目安にマッサージしてください。
マッサージ後は、呼吸が楽になったように感じてもらえると思います。

肩甲骨の周りには、呼吸をするときに使う筋肉がたくさんあります。
呼吸がスムーズになることで、嚥下運動もスムーズになるというわけです。

口腔ケアチャンネル動画で確認しましょう