「おえっ!」となる嘔吐反射
舌掃除は、口腔ケア介助で行うのだけではなく、自分で行うのも苦手!という人いるかもしれません。
苦手という人は「ついつい、おえっとなってしまうから」というのが理由ではありませんか?
「おえっ」となることを嘔吐反射といいます。
口のなかの「あるゾーン」を刺激されると、この反射が起こりやすくなってしまうのです。
舌掃除ではそのゾーンを刺激してしまいがちなのですね。
でも、嘔吐反射が嫌だから舌掃除をしない、というわけにもいきません。
放置しておくと、舌がどんどん汚れてしまいます。
嘔吐反射が起こらないようにして舌掃除をする方法、ないのでしょうか?
舌に力を入れる!?
嘔吐反射が起こる人は、舌掃除を始める前に舌に力を入れましょう。
口腔ケア介助のときは、ご利用者さんに「舌にぎゅっと力を入れてみてください」と伝えましょう。
そうです。舌に力を入れることで、嘔吐反射が起こりにくくなるのです。
そして、舌掃除を始める場所にもコツがあります。
舌クリーナーをいきなり口の奥に入れてしまうと、「おえっ」となりやすいのです。
舌掃除では、最初は舌の先の方からブラッシングしていきましょう。
そして、徐々に奥を掃除するようにします。
ただし、舌クリーナーを動かす方向は「奥から手前に」です。逆の方向には動かさないでくださいね。舌の汚れがのどに落ちてしまいます。
さらに、時間を区切るのもポイントです。
例えば、ご利用者さんには「3つ数える間だけガマンしてくださいね」というように伝えましょう。
どのくらいガマンすれば、苦手なことが終わるのか、事前に伝えてあげるとご利用者さんも安心してくれますよ。