言語障害にはさまざまな種類がある
施設などのご利用者さんの多くは要介護認定を受けられた方々です。
みなさん、さまざまな既往症や持病などをお持ちだと思います。
マヒや言語障害などのような後遺症をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
一口に言語障害といっても、さまざまな種類があります。
例えば、会話を理解することはできるけど、スムーズに話すのが難しいという言語障害を「構音障害」と言います。
発声がうまくできなくなる
私たちは、声を発するときには、さまざまな動作を連携して行っています。
肺に吸い込んだ空気を吐き出しながら、声帯を震わせ、舌や唇を動かして、いろいろな音を出しているのです。
こうした、発声に関連する動きを司る神経が損傷したり、それぞれの器官の筋力低下やマヒによって、スムーズに連携が取れなくなると、発声がうまくできなくなります。
これが構音障害のしくみです。
落ち着いて行えば十分にコミュニケーションできる
会話を理解するのが難しいことがある失語症とは違い、構音障害の人は会話の理解には問題ありません。
ですから、構音障害のご利用者さんには、落ち着いてゆっくりと話してもらえば、コミュニケーションは十分に取ることができるのです。
ご利用者さんを焦らせることのないよう、ゆったりとした気持ちで見守ってあげるのがポイントです。
構音障害の人は、口腔トレーニングや口腔リハビリで症状が改善することも多くありますから、口腔ケアには積極的に取り組みましょう。