大切なセキ払い!
セキ払いというと、「自分へ注意を向けさせるための仕草」とされている面があります。
でも高齢の方の場合は、もっと重要な意味を持つことが多いのです。
加齢によって物を飲み込む嚥下機能が衰えてくると、痰などがのどの途中に溜まりやすくなります。
こうした痰を誤嚥してしまわないように喀出するのが、セキ払いです。
セキ払いは誤嚥を予防する重要な動作なのです。
ところが、加齢によってセキ払いをする力も衰えてきます。そんな場合は、セキ払いをするときに「スクイージング」と「ハフィング」という動きを試してみてください。
セキ払いに合わせて行うスクイージング
セキ払いをするときに、痰が溜まっている場所に手を当てて圧迫するのが、スクイージングです。
ポイントはセキをするタイミングで圧迫すること。
痰が溜まっている場所を圧迫することで、気道の空気の流れが速くなって痰が排出されやすくなります。
強く速く息を吐くハフィング
ハフィングはゆっくりと息を吸い込んだあとに、声を出さずに「ハッ、ハツ」と強く速く息を吐くことです。
これを4、5回くり返したあとに、セキ払いをすることで痰を喀出しやすくなるのです。
痰が絡みがちだけど、セキ払いだけではなかなか解消しないという人は、スクイージングとハフィングをぜひ試してみてください。