食事介助中にいきなりむせてしまったら?

食事介助をしているときに、ご利用者さんがいきなりむせるとビックリしてしまいますよね。
間違った介助をして誤嚥させてしまったのではないか、と心配にもなるでしょう。

でも、食事中にむせることは健常者でもよくあることです。
むせは「誤嚥を防ぐ体の反応」でもありますから、それ自体が悪いことではありません。

むせたからといって、直ちに食事を中止したりする必要はありません。
むせたあとに呼吸が落ち着いているなら、そのまま食事を続けても大丈夫です。

ただし、呼吸が乱れていたり顔色が変わっていたりするようなら、食事を止め
て経過を観察しましょう。

むせているときにできること

ご利用者さんがむせている最中に、何かしてあげられることはないのでしょうか?

むせているときに、相手の背中を叩く人がいます。
でも、これはオススメしません。
背中を叩くことで気管に落ちそうになっている食べ物を、さらに下に落としてしまう可能性があるからです。

ご利用者さんがむせているときは、背中を叩くのではなく、優しくさすってあげましょう。

声をかけてあげるのも効果的

そして、声をかけてあげるのも効果的です。
むせてしまったときは、ご利用者さん本人も慌てています。
だから「大丈夫ですよ。ゆっくりせきをしましょうね」などと声をかけて安心させましょう。

周囲を気にして、無理にむせを止めようとする人もいます。
そんなときは「遠慮せずに、しっかりとむせてください」と声をかけてあげてもいいでしょう。

食事介助中のむせは、介助している側が慌てないというのが重要です。
むせを過剰に恐がる必要はありませんよ。

口腔ケアチャンネル動画で確認しましょう