粘膜清掃にはスポンジブラシ!

口腔ケアの介助で歯みがきと並び重要なのが粘膜清掃です。
粘膜清掃のやり方を説明しましょう!

粘膜清掃には、水に浸してしっかりと絞ったスポンジブラシを使います。
スポンジブラシは粘膜清掃で大いに活躍してくれる口腔ケア用品です。
しかし粘膜清掃を受ける側にとって、スポンジブラシの感触は決して気持ちのいいものではありません。
ですから、口の中にスポンジブラシを入れるときは比較的感覚がにぶい、ほほの内側に、そっと入れましょう。

スポンジブラシが口のなかに入ったあとも、すぐに動かしたりしません。
ご利用者さんがスポンジの感触に慣れるまで、少し待ちましょう。

スポンジブラシを使うときは「小帯」に注意!

スポンジブラシでは、ほおと歯肉の間、唇と歯肉の間という順番で清掃します。

口を大きく開け過ぎると、ほおと歯肉の間をうまく清掃できません。
ご利用者さんには、口を軽く開けてもらいましょう。

スポンジブラシの清掃では外側から内側へという順番で行います。
スポンジブラシを動かすときは、小帯に注意しましょう。
唇の裏側には小帯という細い筋があります。自分で触ってみると、すぐにわかると思います。
ここにスポンジブラシが当たると痛いんです。
清掃の際は、ここを避けて行いましょう。

奥から手前に、くるくると回して

スポンジブラシを動かすときは、「奥から手前に」が基本です。
さらに歯ブラシのように小刻みにブラッシングするのではなく、くるくると回しながら汚れを拭き取る感覚で動かしましょう。

奥から手前にまで清掃したら、スポンジブラシを口から取り出し、ウェットティッシュで汚れを取ります。
そして水の入ったコップに浸して汚れを洗い流し、しっかりと水分を絞ったら清掃再開です。

最後に上あごと舌を清掃します。
この2カ所は軽く触れられると逆に気持ち悪いので、少し強めに清掃するのがコツです。

ただし、いきなり奥の方を刺激すると、「オエッ」という嘔吐反射が起こることがあります。
そんなときは無理をする必要はありません。粘膜清掃を嫌いになってほしくありませんからね。
できる範囲で徐々に行いましょう。

口腔ケアチャンネル動画で確認しましょう