嚥下反射がなかなか起こらない
食事のときに誤嚥することは少ないけど、「ゴックン」と飲み込むのに時間がかかるというご利用者さん、いらっしゃると思います。
摂食嚥下障害というほどではないけど、なかなか嚥下反射が起こらないというケースです。
これだけなら、それほどの問題ではないかもしれません。
しかし、飲み込みに時間がかかるということは食事に時間がかかるということ。食べているうちにくたびれてきます。
体力や集中力が続かなくなってきて、気がついたら嚥下障害になっていたという可能性も少なくありません。
早めの対策がオススメです。
スポイトを活用する!
嚥下反射が起こりにくい人には、反射を促すアイスマッサージという方法が効果的です。
アイスマッサージでは綿棒を水で湿らせて、それを凍らせたものを使うことが多いようです。
でも今回は使い捨てにする必要のない、スポイトを使った方法を紹介しましょう。
準備するのは、100円ショップなどで売っているようなスポイトのみ。
マッサージを行う数時間前に、スポイトにしっかりと水を入れて冷凍庫に入れておきます。
こうして凍らせたスポイトを使って、アイスマッサージを行うのです。
冷たい刺激で反射を促す
アイスマッサージのやり方を説明しましょう。
マッサージではスポイトの丸くなっている部分を口の奥に当てます。
スポイトの吸口の方を当ててしまうと怪我をさせてしまいますから、向きには注意してください。
刺激する場所は、舌の根元や口蓋弓などです。
いきなり口の奥まで入れると「オエッ」と、嘔吐反射を起こす人もいますから、手前から徐々に刺激していっても構いません。
こうして口の奥を冷たいもので刺激することによって、「ゴックン」という嚥下反射が起こるよう促すわけです。