窒息? そのときどうする!?
食事は高齢の方にとって、毎日の大きな楽しみの1つです。
一方で、ご高齢者にとって食事の時間は、一歩間違えると生命にかかわりかねない、危険な時間帯でもあるのです。
食事のときのアクシデントで、もっとも注意が必要なものは誤嚥などによる窒息です。
食べ物などを誤嚥してのどに詰まらせてしまい、窒息が疑われるような場面では緊急対応が必要です。
窒息が疑われる場合とは、実際にはどんな状態なのでしょうか?
それは「のどに手を当てて苦しそうにしているとき」です。
そんなときは、すぐに緊急搬送を依頼し、同時に緊急対応を行いましょう。
このときに行うのがハイムリック法というものです。
ハイムリック法のやり方は?
万が一に備えて、ハイムリック法のやり方を覚えておきましょう。
まずは、ご利用者さんに声をかけて落ち着いてもらいます。
ご本人はパニックになっていることも多いので、「これから助けますよ」などと声をかけましょう。
救護者はご利用者さんの背後に位置します。
ご利用者さんの背後から手を回して、へそのやや上、みぞおちの下辺りに握った拳の親指側を当てます。
その握り拳を、もう一方の手で上から包むようにして握ります。
この体勢で両腕を素早く手前上方へ突き上げます。
これを数回くり返します。
こうして肺のなかの空気を押し出すことで、気道に侵入した異物を吐き出させよう、というものです。
ハイムリック法では腹部の臓器を傷つけることがあります。
拳を当てる位置を間違わないよう、気をつけてください。